はじめに:なぜ比較してみたのか
先日公開した記事「ホテル暮らしってどうなの?フリーランスが試してみた理由と気づき」では、
通勤ストレスから解放されるために“平日だけホテル暮らし”を試してみた体験を紹介しました。
今回はさらに踏み込んで、次のような疑問をシミュレーションで検証してみました:
- 「実際、いくらかかるの?」
- 「時間はどれだけ節約できる?」
- 「経費化すると、手取りはどう変わる?」
比較した3つのパターン
今回比較したのは、以下の3パターンを仮定しました。
- 自宅通勤
家賃7万円で平日出社、通勤は片道90分、電車代は1日1,000円(往復) - 平日ホテル暮らし
平日5泊だけホテル(1泊7,000円)、週末は自宅で過ごすスタイル。通勤時間は片道10分。
※自宅は契約している前提なので、家賃は同様にかかる - 毎日ホテル暮らし
週7泊すべてホテルで過ごす前提。家賃はゼロ。週末のホテル代は1万円で見積もり。通勤時間は片道10分。
その他の前提条件
項目 | 条件 |
---|---|
時給 | 3,000円 |
稼働時間 | 160時間/月(1週間=40時間で計算) |
家賃 | 70,000円/月(週換算17,500円) |
水道光熱費 | 月1万円(週換算2,500円) |
ホテル代 | 1泊7,000円 週末は料金が上がるため、10,000円で計算 |
通勤時間 | 自宅:片道90分/ホテル:片道10分 |
通勤交通費 | 自宅:往復1,000円/ホテル:往復400円 |
経費化 | 家賃は3割を按分(家事按分) ホテル代は全額経費と仮定 |
税率 | 所得税+住民税合わせて30%で仮定 |
💡 家事按分とは?
自宅を仕事場としても使っている場合、家賃や光熱費の一部を事業に使った分だけ経費として計上できる制度です。今回は便宜上、家賃の3割を経費として按分しています。
実際の比較(1週間あたり)
計算しやすいように1週間当たりの費用・経費化可能額・時間を比較してみました。
💸 費用の比較
ホテル宿泊日数 | 家賃 | ホテル代 | 水道光熱費 | 交通費 | 費用合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
自宅通勤 | 0 | 17,500 | 0 | 2,500 | 5,000 | 25,000 |
平日ホテル | 5 | 17,500 | 35,000 | 0 | 2,600 | 55,100 |
毎日ホテル | 7 | 0 | 55,000 | 0 | 2,000 | 57,000 |
💰 経費・手取りの比較
費用合計 | 経費 | 自費 | 手取り額 | |
---|---|---|---|---|
自宅通勤 | 25,000 | 11,000 | 14,000 | 62,300 |
平日ホテル | 55,100 | 37,600 | 17,500 | 40,180 |
毎日ホテル | 57,000 | 57,000 | 0 | 44,100 |
📌 手取り額は、時給3,000円×40時間=120,000円から、自費分を引いた残りに対して30%課税した後の金額。
⏰ 時間の比較
通勤時間 | 通勤削減で稼働した場合の収入 | |
---|---|---|
自宅通勤 | 15時間 | 0円 |
平日ホテル | 約4.3時間 | 32,000円 |
毎日ホテル | 約1.7時間 | 40,000円 |
📊 総合比較
費用合計 | 手取り額 | 通勤時間(H) | 通勤削減で稼働した場合の収入 | 時間価値加味後の手取り | |
---|---|---|---|---|---|
自宅通勤 | 25,000 | 62,300 | 15 | 0 | 62,300 |
平日ホテル | 55,100 | 40,180 | 4.33 | 32,000 | 72,180 |
毎日ホテル | 57,000 | 44,100 | 1.67 | 40,000 | 84,100 |
📝 考察・コメント
🏠 自宅通勤
- 実費は最も少なく、手取り額も最大
- ただし通勤時間が長く、時間価値を加味すると最も損をしているパターン
- 「お金は残るけど、時間と体力が削られる」生活スタイル
🏨 平日ホテル暮らし
- 手取り額だけ見ると少ないが、通勤時間を短縮したぶん稼働すれば実質的な手取りは増える
- 「平日5泊だけホテル暮らし」という中間スタイルが、時間・コスト・自由度のバランス◎
🛌 毎日ホテル暮らし
- 宿泊費は高くつくが、全額経費化できる+家賃も不要なので、トータルコストとしては意外とバランスが良い
- 通勤ストレスゼロで最も高パフォーマンスな暮らしが可能
- 長期的には荷物管理や住民票の問題を考慮する必要がある
🔚 結論:目的次第で最適解は変わる
- 最大限お金を残したい → 自宅通勤
- バランス良く快適に働きたい → 平日ホテル暮らし
- 時間を最重視し、自己投資や副業も重視 → 毎日ホテル暮らし
シミュレーションしてみた所感としては、ホテル暮らしで削減できた分を稼働時間に充てることができれば、トントンどころかプラスになるというのは意外でした。
ですが、全部の時間を稼働できるかというのは別の話になってくるので、ちゃんと削減した分を稼働できるかというのもポイントになってくると思います。
今のところ、平日ホテル暮らしというのがバランス的に良いのではないかと思っています。
引き続きどの生活スタイルが自分に合うのか、検証していきます!