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ホテル暮らしを始めるとき、「スーツケース、さすがに買わないとまずいかな」と思った。ところが1年経った今、まだ一度も買っていない。
マンスリーマンション87日間、その後も複数のビジネスホテル泊・出張を重ねてきた——これだけ動いても、荷物はずっとリュック1個だ。フリーランスエンジニアという仕事柄、PC・ガジェット類もそれなりにある。それでも20Lのリュックに収まっている。
この記事でわかること:
- スーツケースを1年間買わなかった理由(3つ)
- 20Lリュックで実際に運用できる理由と中身
- どんな人にはスーツケースが向いているか
ホテル暮らし・ワーケーション・出張フリーランスの人に向けて、「スーツケース、本当に必要?」という問いに正直に答えていく。
結論 — なぜスーツケースを買わなかったのか
まず結論から言う。スーツケースを買わなかった理由は3つだ。
- 狭いビジホ客室ではスーツケースを広げにくい: 置き場所はあっても、開けて中身を出し入れする動線が想像以上に面倒
- 20Lリュックで普通に動けることに気づいた: 試してみたら足りた
- 移動のたびにキャリーを引く必要がない身軽さが快適: 一度味わうと戻れない
ぼくのホテル暮らしの経緯を簡単に整理すると、2025年7月にユニオンマンスリー高輪泉岳寺に87日間滞在し(詳細はこちらのレビューで詳しく書いた)、その後も複数のビジネスホテル滞在・出張を重ねてきた。
狭めのビジホ客室にスーツケースを持ち込むと、置き場所自体はあっても「広げて中身を出す動線」が問題になる。机とベッドの間にスーツケースを開く十分なスペースがなく、出し入れのたびにベッドの上で蓋を開け閉めする……という動作が想像以上に億劫になる。リュックなら足元かクローゼットにそのまま置いておけて、必要なときに口を開けるだけで済む。この「取り回しの軽さ」が、スーツケースを買わない最初の理由だった。
次に「どうせ20Lじゃ足りないだろう」という思い込みがあった。ところが実際に試してみると、フリーランスエンジニアの仕事道具と3泊分の衣類は、工夫すれば20Lに収まる。詳しくは後述するが、「足りないかも」という不安は、実際に詰めてみる前の思い込みに近かった。
そして移動の快適さ。電車・バス・徒歩での移動が多いフリーランスにとって、キャリーバッグを引かずに動けるのは想像以上に楽だ。ホームの段差、エスカレーター禁止の案内、雨の日の傘との両立——これを全部気にしなくていい。
私の選択 — モンベル ユティリティー デイパック 20
使っているのはモンベルの「ユティリティー デイパック 20」だ。
スペックと選んだ理由
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 品番 | #1133411 |
| 容量 | 20L |
| サイズ | 高さ47 × 幅29 × 奥行き15cm |
| 重量 | 725g |
| 価格 | 13,800円(税込) |
| カラー | ブラック / ダークグリーン / ネイビー |
| 主な特徴 | 2WAY仕様・独立PCポケット(15インチ対応)・ウィーリーバッグ用スリーブ・3Dメッシュ背面・B4サイズ対応 |
このバッグを選んだ最大の理由は、仕事用とプライベート用を分けずに1個で完結できることだ。客先・カフェへの通勤、休日の外出、そして泊まりがけの移動——これを全部同じバッグでこなせる。バッグを使い分けると「今日はどっち持っていくか」「中身を入れ替えるのが面倒」といった判断コストが毎日発生するが、1個に統一するとそれがゼロになる。ホテル暮らしのフリーランスにとって、これが想像以上に効く。
その上で、エンジニアの日常使いに必要な要素がほぼ全部入っている。
まず奥行き15cmというスリムな設計。満員電車の中でリュックを背負ったまま乗ることが多いが、このサイズ感は周囲への迷惑が最小限で済む。アウトドアブランドのバッグは「大きく見えて実は薄い」設計が多く、モンベルはそれが特にうまい。仕事の通勤バッグとして毎日使っても違和感がない。
次に独立したPCポケット。15インチのノートPCを収納できるポケットが背面側に独立して設けられているため、PC出し入れのためにバッグ全体を開ける必要がない。空港・カフェ・ホテルのチェックイン時など、サッと取り出せることが意外と重要だ。
ウィーリーバッグ用スリーブも地味に便利だ。移動距離が長い日や、荷物が多い日には、スーツケース型のキャリーカートに乗せて引いていくこともできる。「リュック派だけどたまにカートも使いたい」という選択肢を残せる。
重量725g。エントリークラスのスーツケースが3〜4kgあることを考えると、空の状態での差が2〜3kg以上ある。荷物を入れた状態の総重量も当然変わってくる。
価格は13,800円(税込)。エントリークラスのスーツケース(20,000〜40,000円)より安く、その差額でガジェットや旅費に回せる。
楽天・Amazonどちらでも取り扱いがある。ポイントや家計簿の都合に合わせて選んでほしい。
ガジェット多めでも20Lに収まる理由
フリーランスエンジニアの持ち物というと、PCに加えてケーブル・モバイルバッテリー・電源タップ・イヤホン……と多そうに見える。実際ぼくもそれなりのガジェット量だが、20Lに収まっている理由がある。
一番大きいのは「モバイルモニターを持ち歩かない」判断だ。ホテルのテレビや据え置きモニターを使う、あるいは諦めてラップトップ1枚で完結させる、という割り切りをした。モバイルモニターは便利だが、それだけで1〜2kg増える。20Lでの運用を続けるなら、ここが最大の分岐点になる。
ケーブル類はUSB-C統一で本数を最小化している。充電器も1口のコンパクトPD充電器にまとめると、ケーブルエリアが驚くほど小さくなる。
具体的な持ち物の全体リストは、ホテル長期滞在の持ち物リスト完全版にまとめている。バッグの中身の詳細が気になる方はそちらもどうぞ。
リュック1個に何を入れるか — 実際のパッキング術
ガジェット類(エンジニアの最重要カテゴリ)
ガジェット類は以下の構成で運用している。
- ノートPC: 独立PCポケットに収納。バッグ本体の容量を消費しない
- スマートフォン + 充電ケーブル: USB-C統一で本数削減
- モバイルバッテリー: ホテル間移動中のバッファとして必須。Anker等のコンパクトなものを選んでいる(
Anker公式ストアで確認する)
- ワイヤレスイヤホン: オンライン会議・集中作業用。ノイズキャンセリング付きは必須レベル
- 電源タップ(3〜4口 + USBポート付き): ホテルのコンセント位置問題を解消する。コンパクト電源タップをAmazonで見る
PCポケットが独立しているおかげで、バッグ本体の20Lはガジェット以外のスペースとして使える。これが「20Lで十分」と感じる理由の一つだ。
衣類(最大の制約ポイント)
正直に言う。衣類が20L運用で最も制約のあるカテゴリだ。ここを割り切れるかどうかが、リュック1個生活の分かれ道になる。
ぼくの運用は「3泊分 + 都度洗濯」のサイクルだ。下着・靴下はコインランドリーで2〜3日に一度洗濯する。アウターは1枚(季節の変わり目はウィンドブレーカーで対応)。仕事着はシワになりにくい素材のパンツを選ぶ。ユニクロのセンタープレスパンツは、ホテル暮らしとの相性がいい。
マンスリーマンションの長期滞在中は、備え付けのクローゼット・収納をうまく使うことで、バッグの中身は移動時の必要最低限に絞れる。「全部バッグに入れなければならない」わけではなく、滞在施設の設備を組み合わせるのが現実的な運用だ。
生活用品・ケア用品
ホテルのアメニティで代替できるものはリストから除外する、が基本方針だ。歯ブラシ・タオル・シャンプー類はビジネスホテルなら大抵ついている。持参するのは常備薬・洗濯洗剤(コインランドリー用の小パック)・折りたたみ傘くらいだ。
マンスリーマンションの場合はアメニティなしが基本なので、初日だけ追加で持参するものが増える。ただしこれは初日の荷物で、定着後は消耗品の補充は現地調達に切り替えている。生活用品の詳細チェックリストは持ち物リスト記事を参照してほしい。
リュック1個運用のメリット
実際に1年続けて感じているメリットを整理する。
- 移動の身軽さ: 電車・バス・徒歩の移動で、キャリーを引く必要がない。ホームの段差、エスカレーター禁止の案内、雨の日の傘との両立——これを全部気にしなくていい。都市部での移動はリュックの圧勝だ
- 取り回しの軽さ: 狭いホテル客室ではスーツケースを広げる場所がない。リュックならクローゼットか足元に置いて、口を開けるだけで中身を取り出せる
- コスト優位: モンベル ユティリティー デイパック 20は13,800円。エントリースーツケースより安く、その差額でガジェットやホテル代に回せる
- チェックイン・チェックアウトの速さ: キャリーがないと荷物の搬入搬出が圧倒的に早い。連泊や宿の移動が多い運用ほど効果が大きい
- フレキシビリティ: 急な移動・連泊追加・ホテル変更にも対応しやすい。スーツケースだとコインロッカーに入らないことがあるが、リュックならまずどこでも入る
リュック1個運用のデメリットと対処法
正直に弱点も書く。デメリットを隠すと「実体験ベースの記事」ではなくなる。
衣類の量が限られる
20Lでは3〜4日分の衣類が限界だ。インナー・靴下を除いた外着は2〜3枚しか入らない。
対処法は3つある。
- 洗濯前提の生活サイクルにシフトする: 週2〜3回コインランドリーを使う運用を「普通」にする。最初は面倒に感じるが、慣れると苦にならない
- 乾きやすい素材を選ぶ: ポリエステル・メリノウールは手洗い後の乾きが早い。コインランドリー待ち時間も短縮できる
- 現地調達を前提にする: ユニクロが近くにあるホテルを選ぶことで、必要になったら買い足せる環境を確保する
長距離移動・新幹線・飛行機での注意点
荷物が少ない分、機内持ち込みはスムーズで受託手荷物が不要になるメリットはある。ただし7泊以上の遠征では衣類が不足するリスクが出てくる。
対処法は、ホテルのランドリーサービスを使うか、現地のドラッグストアで洗剤を買って手洗いするか、どちらかだ。ぼく自身は7泊超の遠征経験がまだ少ないため、ここは「理論的な対処法」として書いておく。
季節・寒冷地でのかさばり問題
冬はアウターが大きく、20Lが圧迫される。これは正直なデメリットだ。
対処法は「着て移動する」こと。アウターはバッグの中に入れず、移動中は着ていく。ウルトラライトダウンやウィンドブレーカーにしておくと、コンパクトに収まるので多少融通が利く。暑い時期と寒い時期で運用の難易度が変わる、というのは正直に伝えておきたい。
スーツケース vs リュック1個 — どちらが自分に合うか
スーツケースを全否定したいわけではない。どちらが自分に合うかは、生活スタイル次第だ。
比較早見表
| 比較項目 | リュック1個(20L) | スーツケース(55L〜) |
|---|---|---|
| 初期コスト | 10,000〜20,000円 | 20,000〜60,000円 |
| 移動性 | 電車・バス・徒歩◎ | キャリーで段差・雨に弱い |
| 収納量 | 3〜4日分 | 1〜2週間分以上 |
| 保管場所 | クローゼット・足元に置ける | 大型収納スペース必要 |
| 狭い客室での取り回し | 口を開けるだけで出し入れ◎ | 広げるスペースがなく動線が悪い |
| 衣類の制限 | あり(洗濯前提) | ほぼなし |
| ガジェット収納 | PCポケット独立・20Lで十分 | 余裕あり |
| 長期(7泊以上)の遠征 | やや難 | 向いている |
リュック1個が向いている人
- 都市部のビジネスホテルを拠点とするフリーランス(広い収納がない環境の人)
- 週1〜2回のコインランドリーを苦にしない人
- 電車・バス移動が多く、キャリーの段差や雨の日の取り回しが気になる人
- ミニマリスト志向・荷物を増やしたくない人
スーツケースが向いている人
- 週単位・月単位の長期出張が定期的にある人(7泊以上が多い)
- 衣類や生活用品を多く持ち歩く必要がある人
- 自宅に収納スペースがあり、保管場所の問題がない人
PCバッグ候補として見ている選択肢
モンベルのリュックとは別に、PCバッグ・サブバッグとして現在検討しているのが「Evoon マルチビジネスリュック5.0」だ。容量25L(拡張時35L)、重量約1.45kg。11〜17.3インチのノートPC対応、コーデュラ生地採用、180度開く構造で荷物の出し入れが楽という設計が特徴だ。
ただし現時点ではまだ購入・使用には至っていないため、「使ってよかった」という紹介はできない。「検討中の選択肢」として参考までに挙げておく。公式サイトの日本円価格については購入前に確認してほしい(公式ストアはドル表示のため)。Evoon 公式ストアで確認する
もしスーツケースが必要になったら — レンタルという選択肢(番外編)
ぼく自身はまだスーツケースを使ったことがないが、「もし長距離の遠征が増えたら、最初はレンタルで試す」という方針でいる。いきなり買うより、まず試してから判断できるのはレンタルの合理的な使い方だ。
主なスーツケースレンタルサービスを簡単に紹介する。
- アールワイレンタル: 7,000台以上の在庫・往復送料無料・平日15時/土曜12時注文で最短翌日着・キャンセルは5日前まで無料。
アールワイレンタルで在庫を見る
- ナニワレンタル: 往復送料無料(北海道・沖縄除く)・最短3〜4日で届く・返却はゆうぱっく着払い。ナニワレンタルで確認する
- レンティオ: ワンタイム(最短1日〜)と月額制(最低3ヶ月〜)の2プラン・往復送料無料・過失なしの破損は費用請求なし。
レンティオのスーツケースを見る
- モノカリ: 料金・送料の詳細は公式サイトで確認してほしい(ぼく自身はまだ確認できていないため数値は記載しない)。モノカリで確認する
将来スーツケースの購入を検討する場合は、エンドーラゲージストアやレジェンドウォーカー
も選択肢として見ておくといい。
まとめ
ホテル暮らし1年、スーツケースなしでも生活は成立する。ポイントは「洗濯前提の生活サイクルへの切り替え」と「ガジェットの選択と集中」の2点だ。
モンベル ユティリティー デイパック 20(20L)は、エンジニアのホテル暮らし用途において今のところ最適解だと感じている。スリムな設計・独立PCポケット・725gという軽さ・13,800円という価格——この4点が揃っているバッグは他にそう多くない。
スーツケースが必要な人・向いている人はいる。7泊以上の長期遠征が多い人や、衣類を多く持ち歩く必要がある人は、リュック1個よりスーツケースの方が合理的だ。でも「ホテル暮らし = スーツケース必須」という思い込みは、一度疑ってみる価値がある。
ホテル暮らし・ワーケーション全般の始め方はフリーランスエンジニアのワーケーション完全ガイドにまとめてある。こちらも参考にどうぞ。
よくある質問
Q: リュック1個でホテル暮らしはできますか?
A: できる。ただし「洗濯前提の生活サイクル」への切り替えが必要だ。衣類は3〜4日分しか入らないため、週2〜3回コインランドリーを使う運用が前提になる。ガジェット類は選択と集中で20Lに収まる。
Q: スーツケースレンタルとリュックはどちらが安いですか?
A: 移動回数と滞在期間次第だ。頻繁に移動するならリュックの初期コスト(10,000〜20,000円)が最も安く済む。たまにしか長期遠征しない人なら、スーツケースを買うより都度レンタルする方が合理的なケースもある。
Q: フリーランスエンジニアの出張でガジェットがあっても20Lに収まりますか?
A: 収まる。ポイントはPCポケットが独立しているリュックを使うことと、モバイルモニターを持ち歩かない判断だ。USB-C統一でケーブル本数を絞り、コンパクトなPD充電器と電源タップを選べば、20Lの本体容量を他に使える。
